Surface Pro 3は、コミック見開き派の福音となるか[電子書籍]

 Microsoft謹製の新しいタブレット『Surface Pro 3』が、先日(2014年5月末)発表されましたね。
 思わずスペックの予想記事などを書いてしまうくらい、私も注目していたのですが(主に電子書籍のコミックリーダー的な意味で)、出てきた情報は色んな意味で意外な内容でした。

 個人的には、この記事で書いたように8インチ前後のSurface miniを期待していたので肩透かしをくらった格好ですが、なかなかどうして、この『Surface Pro 3』も侮れません。

 何が侮れないかと申しますと、ディスプレイのアスペクト比が、なななんと「3:2」なのです。

 これは全くもって予想外でした。まさか、2160 x 1440の3:2でくるなんて。

 当ブログで「侮れない」と言ったら、それはもちろん「電子書籍」の「コミックリーダー」として侮れないという意味なのですが、私はてっきりこの記事で予想したように、Microsoftはこれまでと同様に、無難な(そして電子書籍のコミックリーダーとしては使えない)16:9のアスペクト比にしてくるだろうと考えていたのです。

 それがなんと、3:2ですよ、3:2。しかも、12インチ!

 こ、これは......ひょっとすると、ひょっとするんじゃないですか?

 何を無駄に勿体をつけているのかといいますと、つまりなんとゆーか、要するにですね。

「コミックは見開きでないと許せない」

 そんなあなたも大満足の、見開き派ご用達コミックリーダーの決定版となりうる可能性を秘めたタブレットなのではないかしらと、事程左様に愚考している次第なのであります。

 ちなみに私個人は、お手軽サイズの8インチタブレットによる片面読み至上主義者です。

 そんな私をすら興奮させる『Surface Pro 3』の画面サイズ......Microsoft、ゆめゆめ侮ることなかれ、です。

 やっべ、想像してるだけで盛り上がってきた!
 こいつはいっちょ、電子書籍のコミックを見開きで表示したらどんな塩梅か、リアル本や他のタブレットとの比較を交えつつ、写真に収めてみるしかありませんぜ!

 だがしかし、です。

 Surface Pro 3は発表されたてほやほやなので、悲しいかな現物がまだありません。

 では、どうするか。

 現物が無いなら、画像を捏造すればいいじゃない。

 ということで、モックアップというか画像を使って、それっぽいイメージをでっちあげてみました。
 そこそこ計算したので、おそらく比率は本物とさほど変わらない筈ですが、大して厳密なものではありませんので、あくまで雰囲気を掴むくらいの参考程度にご覧ください。

 いや、でも、薄々勘付いてるとは思いますが、コミック見開き派の方にとっては、この新しいSurfaceはちょっとした見ものですよ。

追記:
 まだまだ全然先のことだと思っていたら、あっという間に発売日を迎えてしまい、世の中に実機が存在する状態になりましたので、いちおうひと言添えておきます。

 そこまで突っ込んだことは書いていないので、あまり無いとは思うのですが、「なんか実機だと、書いてあることと違うんだけど」という箇所がもしありましたら、申し訳ありません。この記事は、製品が発表されたばかりの段階で想像しながら書いた記事ですので、ご理解いただけると幸いです。

 それにしても、月日が経つのは本当に早いですね。てゆうか、最近、早すぎて恐ろしいです。もうちょっと、ゆっくりでいいのよ。

スポンサーリンク

読み込み中です。少々お待ち下さい

まずは簡単にスペックを

 冒頭の記事から、スペックの記述を以下に引用します。

主なスペック

CPUIntel Core i5-4300U(1.6MHz)(Turbo Boost 2.9GHz)
ディスプレイ12インチ (2160×1440ドット、10点マルチタッチ)
グラフィックIntel HD 4400
メモリー最大8GB (RAM8GB)
ストレージ最大512GB
通信機能WiFi 802.11 ac/a/b/g/n、Bluetooth 4.0
カメラ1080p HDカメラ(前面/背面)
外部端子micro SDXC、Headset jack、USB3.0、miniDisplayPort
付属Surface Pen
バッテリー最大9時間(ウェブブラウズの場合)
サイズ/重量29.21(W)×0.9(D)×20.1(H)mm / 約800g
OSWindows 8.1 Pro
(価格情報に関しては、引用元を参照してください)

 いやー、しつこいようですが、まさかねぇ。3:2のディスプレイでくるとはねぇ。これは嬉しい誤算でした。

 3:2というアスペクト比は、いつまで経っても紙のレイアウトそのままで、デジタルデバイスに最適化される気配すらない日本の電子書籍版コミックを読む上では、16:9や16:10は言うに及ばず、4:3をも凌駕するほどに適しています。

 しかも、見開きを考慮した場合、12インチという大きさがまた素晴らしい。元々、電子書籍のコミックを見開きで読むなら10インチ以上は無いと話にならないだろうと思っていたので、サイズ的にもツボをつかれました。

 とはいえ、16:10辺りと比べたら、あんまり代わり映えしないかもなー、とも思っていたのですが......
 いやいや、まずは仕上げをご覧じろ、といきましょう(そんな大したもんじゃないけど)。

それでは、ご覧ください

 リアル本や他機種との大きさの対比は、おそらくこんな感じになると思います。

 なにこれウケる。B6判の見開きが、ほぼ原寸大で読めるんですけど(笑)
 こりゃすげー。サイズ違うから当たり前だけど、iPad Airより全然大きく見開き表示できますね。

 実際のところ、12インチで3:2だと、ディスプレイの実寸はおおよそ254 x 169mmくらいじゃないかと思われるんですが、B6判は128 x 182mm前後ですからね(本によって微妙に違います)。これは本当に、ちょっと一回り小さいだけで(約93%)、画像の断ち切り方とアプリの表示の仕方次第でほぼ吸収できる程度の差でしかありません。
 新書判のコミックついては、縦がB6判より小さいくらいなので、より原寸大に近く表示できるでしょう。

 しかも、思ったより画面いっぱいに表示されますね!

 それにひきかえ、一番下のSurface Pro 2の16:9は、やっぱダメだ。16:10はコミックの新書判がジャストフィットだからまだいいけど、16:9は縦でも横でも新書でもB6判でも余白が広すぎて、電子書籍のコミックリーダーとしては全くもって使えません。箸にも棒にもかからないとは、正にこのことです。
 タブレットの使用目的が他にあって、電子書籍のコミックを読むのはほんのついででしかなければともかく、もしあなたが大量のコミックをタブレットで読もうと考えているのであれば、アスペクト比が16:9(1920 x 1080など)の機種だけは避けた方が良いでしょう(多分、数としては1、2を争うほど多いので注意。フルHDの比率なので、映像にはぴったりなんですよ)。

 あ、上の画像には16:10の機種を含められなかったので、必要でしたらすみませんがこちらの記事で、どんな具合に見開き表示されるか確認してください。

 いやー、それにしても3:2って、ここまでみっちり画面いっぱいに見開きを表示できるモンなんだなー(比率的にはそりゃそうだ、なのですが、画で見ると想像してたよりさらに良いというか)。

 これは、コミック見開き派の方にとっては決定版と言ってもよろしいんじゃないですか?

 てゆうか3:2って、比率的には片面読みの場合でも、電子書籍のコミックを読むのに一番適しているのでは(横縦比がいい塩梅にコミックの新書判とB6判の中間なので、どちらを表示するにも具合が良いのです)。
 8インチ前後で2160 x 1440で300gそこそこでデザインが良くて入手が容易なタブレットを、どっかメジャーどころが出してくれないかなぁ。出してくれたら、次のタブレットは即決でそれにしますから。
 8インチで2160 x 1440(3:2)ならば、iPad mini RetinaやNexus 7 2013と同レベルの約324.5ppiになる計算なので、当座のところは解像度的にも充分です。これはスゴい欲しいなー。この際、OSはなんでもいいから、マジでどっか作ってくんないかなー。

 思わず画像まで追加してしまいますが、3:2でB6判を片面表示すると、こんな感じです。

 素敵。いますぐ欲しい、8インチで。各電子書籍ストアの画像の断ち切り方やアプリの表示の仕方によって、実際の見え方は上の画像と多少は異なるかもですが、このアスペクト比だと新書版のコミックも、ほぼ画面一杯にみっちり表示される筈です。
(ちなみに、8インチで3:2だと、ディスプレイの実寸はおおよそ169 x 113mmとなり、上のSurface Pro 3でのB6判見開き表示部分のちょうど片面くらいの大きさなので、やはりB6判や新書をほぼ原寸大で表示できそうです。このインチ数にして原寸大に近しいのは、画面の利用効率が非常に良いと言えます)

 どこかのメーカーさん、電書コミックに最適化したタブレットとして、8インチの2160 x 1440(3:2)で本気で作りませんか?私、モニターしますよ、うへへ(いやらしい笑い)

追記:
 と、勢いで思わず3:2信奉者になりかけましたが、4:3での片面読みだと前後ページがちらっと覗けるプチ見開き要素が、ジツはかなり便利だったりもするので、正直どっちとも甲乙つけがたいなー。

 実機でつぶさに比較したいので、どっかのメーカーさん、3:2の8インチタブを作ってモニターさせてもらえませんか、ぐへへ(いやしい笑い)

追記:
 一説には、Surface miniの発表が今回見合わされたのは、他社の小型タブレットとの差別化が充分に図れず、ヒットには至らないであろうことが理由のひとつかも知れないそうですが(参考:検証:Surface Miniは、なぜ出なかったのか)、3:2のタブレットって現状ではほとんど無いと思うので、8インチ前後で出してくれたら、それだけで電書コミックの中毒者にはとびきりの特徴になったのになー、と思わずにいられません。

 今からでも、3:2の8インチで(画素数は2160 x 1440を下回らないように)作ってくれませんかねぇ......(チラッチラッ)

まぁ、でも

 冒頭でも述べたように、私は片面読み絶対主義8インチ派なので、Surface Pro 3を買う予定は無いんですけどね(±0.5インチまでは、教義により使用を許されています)。

 そもそも12インチとか、ぐーたら寝っ転がってマンガを読むには、あまりにも大き過ぎます。しかも800gとか、箸より重い物を持ったことのない私には重たすぎるでしょう。だらしなく横たわりながら支え続けることを考えただけで疲れてしまいます。どんな苦行ですか(ハナから寝て操作する大きさではない)。

 それに、12インチで2160 x 1440って言ったら、たかだか216ppi前後ですよ。まぁ、各電子書籍ストアのデータ自体が、あんまり高解像度ではない現状においては、普通に読む分には特に問題ありませんけどね。
 それでも、高精細化が著しい昨今のディスプレイ事情を考えると、せいぜい中の下程度の解像度でしかありません。まぁ、個人的には、このくらいでも十分ですけど(どっちなのだ)。

 それから他にも、不安はあります。それは、OSがWindowsであるということです。

 いや、Windows自体をクサしている訳ではないのです(パソコンのOSとしては、私はWindowsが嫌いではありません)。
 ここで問題にしているのは、OSそのものではなくアプリです。

 困ったことに、タブレット向けに最適化されたWindowsストアアプリ(モダンアプリ)を提供しているのが、主だった電子書籍ストアの中では未だに紀伊國屋書店のKinoppyくらいしか見当たらないという状況が、依然として続いています。
 これは、電子書籍のコミックリーダーとしてタブレットを捉えた場合に、割りと致命的な問題なのです。

 この記事、今年(2014年)の1月末のものなんですけど......他のストアもすぐ後に続くと思ってたのに、いったい何ヶ月停滞してれば気が済むんですか......

 これだけなんの動きも無いと、紀伊國屋以外の電子書籍ストアは「Windowsタブレットでは、デスクトップ用のアプリを使えばいいだけだろ。うるせーバカ」という立ち位置なのだと理解するしかありませんが、タブレットでの操作や高解像度環境がシステムレベルで考慮されたモダンアプリと、通常のWindowsデスクトップアプリケーションは全くの別物であり、タブレット環境ではほぼ代替になりません。
 なので、いまのままだと電子書籍のコミックリーダーとしては、iOSやAndroidのタブレットと比べて遜色が無いほど使い易いとは、お世辞にも言えないでしょう。

 各電子書籍ストアもそうですが、Microsoftは早急に、この状況を打開するべく積極的に働きかけた方がいいと思います。

 とりあえず、Surface Pro 3が出るまでには、主だった電子書籍ストアのアプリはWindowsストアにラインナップしておいてください。よろしくお願いします。

 じゃないと、電子書籍のコミックリーダー目的でWindowsタブレットを買うのは無理だわ。
 せっかく、Surface Pro 3のハード面は、コミック見開き派にとって理想的なマシンに仕上がってるのに、もったいない。

追記:(2014/09/30)
 知らないウチに、eBookJapan が、ebiReader Lite を Windows ストアに提供してました。

 しかも、ストリーミングですって。というか、ちょろっと試してみましたが、「ブラウザ楽読み」を流用してるんですね。この機能はかなり良く出来ているので、回線が十分に速ければ特に問題なく読めると思います。eBookJapan は、誠実にやってる感じが好感度高し。

 ちなみに、Windows ストアの ebiReader Lite はこちら

 こちらの記事に書いた Kindle Cloud Reader といい、ようやく Windows タブレットもコミックリーダーとして使えるようになってきましたね。ただ、使い勝手はネイティブで対応している iOS や Android の方が、どうしても上かなー。

追記:(Kindleに関する補足)
 上では「Windowsタブレットでは、デスクトップ用のアプリを使うしかない」的なことを書きましたが、そういえばシェアNo.1のAmazon Kindleに関しては、日本ではデスクトップ用のリーダーすらWindowsには提供されてないんでしたね(米国アカウントならKindle for PCが使えますが、日本のアカウントだとサインインすらできません。何を考えてるんでしょうね。出版社との折り合いがつかないんでしょうか)。

(2014/09/20 追記:Windows や Mac でも、モダンブラウザを利用して Kindle で購入したコミックや雑誌が読むことができる Kindle Cloud Reader の提供が開始されました。詳しくは、追記にしては長くなり過ぎるので、別記事にまとめました。ご興味がありましたら、そちらをご覧ください。この追記も、いちおう情報として残しておきます)。

(2015/01/21 追記:とうとうと言おうか、ようやくと言うべきか、Kindle for PC が日本の Amazon アカウントで利用可能になりました。詳しくは、Kindle Cloud Reader と同じくこちらの記事をどうぞ)。

 まぁ、前にも書きましたが、電子書籍版のコミックを大量に読むことを目的とした場合、基本的にKindleという選択肢は無いなと思っているので(いちおう数百冊単位で試した上での結論です)、個人的には「Kindle使わなければいいじゃん」で終了なのですが、一般的には利用率が飛び抜けて高いので、そういう訳にもいかないでしょう。

Kindle PC」とかで適当にググると、AndroidエミュレータであるBlueStacksを使えばいいじゃない、という情報がわらわらと出てくるんですが、WindowsタブレットにわざわざAndroidエミュを入れてまで読むのもどうなのって感じですよね(笑)

 そのBlueStacksにしても、バージョンが変わると読めなくなったりする場合もあるようですし(いま試してみたら、エミュ上のKindleで本のダウンロードまでは行えるんですが、おそらくデータ保護機能の影響か、開いても真っ白い画面が表示されるだけで、中身は読めませんでした)、そもそもエミュレータだからかなり重いし、とてもお手軽な代替手段とは言えません。

 それなら、Genymotion(Google検索)をつかえばいいじゃない、という情報も散見されるんですが、これはこれで導入が割りと面倒臭そうです。どっちみちエミュですからね。お世辞にもお手軽とは言えないと思います。

 すると、現状においてWindows「タブレット」で快適に電子書籍を読もうと思ったら、ほぼKinoppy一択となってしまう訳ですが、Kinoppyはコミックの品揃えは改善されたんでしょうか?
 紀伊國屋は、実店舗からしてコミックを超冷遇している印象しかないので、どうしてもコミックリーダー目的でKinoppyを使う気にはなれないんですよねー。対応端末の幅広さや、サービスとしての質は素晴らしいんですけど。

 それに、現状における電子書籍って、各ストアが競ってお得なキャンペーンを頻繁に展開しているところがお客目線では魅力のひとつでして、ぼぼ寡占状態だと「いまお得なストア」を都度都度で選んで使い分ける余地が無い訳で、正直キビしいですよね(ちなみに、現時点で私がお得だと考えるストアについては、こちらの記事を参照してください)。

 ということで、締めの言葉の繰り返しになりますが、いまはまだWindowsタブレットをコミックリーダー目的で購入するのは控えた方がいいと思います。
 もちろん、使用目的が他にあって、電子書籍版のコミックを読むのはほんのついででしかないという場合は、その限りではありません。

 いや、マジで、「このハードはヤバイ、すごい」とか、社長自ら可愛い子ぶってのたまってる場合じゃないッスよ、Microsoft先輩ィッ。あんたらソフト屋なんだから、タブレットとしての「ソフト」面を、さっさとなんとかしてくださいよォーッ!無敵のサーフェイスでェッ!え、間田最強!?

 手元に実機がないので、いまはこれ以上のことは書けませんかねー。いずれ、自分でWindowsタブレットを買った時にも、まだこんな状態が続いていたら、なんとかして読む為の対応策を記事にすると思います。
 まぁ、それまでにWindowsストアにアプリが出揃うのが理想ですけど。

この記事をシェア
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Share on Google+
  • この記事についてツイート
  • この記事を Facebook でシェア