住基カードからマイナンバーカードに切り替えた後の e-Tax における電子署名の付与が、そこそこ面倒だった件

 今年も確定申告の時期がやってまいりました。

 まぁ、私も仕方なく作業しておる訳ですが、今年は電子証明書を住基カードからマイナンバーカードに切り替えたこともあり、途中で「ファッ!?」と困惑したことがいくつかありましたので、簡単にまとめておこうと思います。

 いや、間違いがあってはいけないこの類いの情報は、素直に公式(e-Tax ホームページ)に任せるべきなのですが、用意されている説明を読んでもよく意味が分からなかったり(正確性が厳密に要求されるので、仕方のないことなのですが)、紹介されているリンクを辿ってもぐるぐるとたらい回しにされている感が否めず、「結局どうすればいいのさ」という気分に陥ることがままあるような気がするので、「私はこうしました」という体験談として書き残しておきます。

 ですので、この記事は「こうすればいいですよ」という解説ではなく(責任持てないので)、あくまでも、とある一個人の平成28年度申告における体験談としてお読み下さい。

 また、カードリーダーとしては、SONY 製の「RC-S330」を利用しています。

「RC-S370」「RC-S380」や、NTT コミュニケーションズ製の「SCR3310-NTTCom」等、その他の機種では事情が異なる部分もあるかと思いますので、ご承知おきください(公的認証サービスポータルサイトの説明をご覧ください)。

 重ねて念を押しますが、最新の正確な情報は、必ず e-Tax のホームページ、および公的個人認証サービスのポータルサイトででご確認ください。

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ICカードリーダーが認識されない

 確定申告の e-Tax データ(拡張子「.xtx」のデータです)は、なんらかの会計サービスや e-Tax ソフトで作成済みという前提で話を進めます。

 予め準備した作成済み申告データ(拡張子「.xtx」)を、e-Tax ソフト(WEB版)で読み込んで手続きしようとしたところ、最後の「電子署名の付与」で「IC カードを認識できません」と言われて、先に進めなくなってしまいました。

  • 「IC カードを認識できません」

 もちろん、マイナンバーカードは IC カードリーダーに乗せている状態です。

 去年までは特に問題なく利用できていたので、「あれ、おかしいな?」と思いつつ、「NFC ポート自己診断」ツールで診断してみると、どうやらなにかがおかしい様子。

  • Windows スタートメニューの「NFC ポート自己診断」
  • 「カードとの通信」が△や×の場合、ドライバが古い可能性があります
  • △や×の状態だと、公的認証サービスクライアントソフトの「IC カードリーダライタ設定」でも――
  • PaSoRi が認識されない場合があります(以下は、正常に認識されている例です)

 このような場合、どうやら RC-S330 のドライバを検索すると上位に表示される NFC ポートソフトウェア(旧FeliCaポートソフトウェア)をインストールし直すだけでは上手くないようです。

 公的認証サービスポータルサイトの説明にあるように、SONY 製品の場合はこちらから「PC/SC アクティベーター for Type B」もインストールする必要があります。

 NFC ネットインストーラーで「完全」を選択して両方インストールするのが簡単でしょう。

 ドライバをインストールし直したら、忘れずにパソコンを再起動します。

 さて、これで大丈夫だろう、と再び申告データを e-Tax ソフト(WEB版)に読み込ませて、電子署名を付与しようとしたところ、またしても「IC カードを認識できません」と言われてしまいました。

 ですが、ここで慌ててはいけません。

 そういえば、電子署名を住基カードからマイナンバーカードに変更していたのでした。

 認証局サービス名を、デフォルトで選択されている「住基カード」から「マイナンバーカード」に切り替えて、無事に署名を付与することができました。

  • 「マイナンバーカード」を選択

ICカードが認識されない場合は
 ドライバを再インストールしても上手くいかない場合は、以下のようなことを確認してみるのも良いかも知れません。

Sony Japan | FeliCa | 個人のお客様 | お問い合わせ・サポート | ご利用時にうまくいかない場合(トラブルシューティング) | NFCポート自己診断で、診断結果が"×"になります。
  • 「コントロールパネル」の"NFCポート"で、「Type B PC/SC 有効」であることを確認して、PCを再起動する
  • 「コントロールパネル」-「管理ツール」-「サービス」で、"Smart Card" または "スマート カード" の 「開始 (S)」 を実行する

(その他は、リンク先をご確認ください)

先に電子証明書を更新しなくては

 やれやれ、これで今年の手続きも終わったかな、と思っていたら、「エラーがあるぞ!」と送信結果で怒られてしまいました。

  • 「送信されたデータには、次のような不備が認められます」「本人の電子証明書が登録されている電子証明書と異なるため、再度、電子証明書を確認のうえ送信してください」と怒られてしまいました

 そうでした。

 何度も書いている通り、今年から住基カードからマイナンバーカードに切り替えたのでした。

 ですので、先に電子証明書を登録し直さなくてはならない道理です。

 ちょっと考えれば分かりそうなものですが、完全にうっかりしてました。

  • メインメニューから「利用者情報の登録・確認・変更」を選択
  • 「操作に進む」を選択
  • 一番下の方にある「電子証明書」の「登録・更新」を選択
  • カードタイプを選択
  • 認証局サービス名で「マイナンバーカード」を選択して登録

 このように、マイナンバーカードの電子証明書で登録を更新してから、もう一度申告し直したところ、今度は正常に受け付けられました。

おまけ:電子納税について

 さて、申告は完了しましたが、インターネットバンキングで納税する方法が思い出せません。

 どこかから簡単に出来た筈だけどなぁ、という記憶は薄らぼんやりとあるものの、一年に一回しかやらないことなので、ほとんど忘却の彼方な訳です。

 そこで、過去のメッセージを確認したところ、「納付情報登録依頼」が今年はまだ見当たらないことに気づきました。

 あれ、どっから依頼するんだっけ? e-Tax ソフトじゃないとできないっけ? と思いかけましたが、そんな筈はありません。

 普通に「申告・申請・納税」の「新規作成」から行えました(でも、ちょっと入り口が分かり難いですよね)。

  • 「申告・申請・納税」の「新規作成」を選択
  • 「納付情報登録依頼」を選択
  • 送信結果のメッセージから「インターネットバンキング」を選択できました

 送信結果は、後からメッセージボックス一覧でも開けます。

おわりに

 1年に1度しかやらない作業なので、ホントにすぐ忘れちゃいますね。

 重ねて念を押しますが、最新の正確な情報は、必ず e-Tax のホームページ、および公的個人認証サービスのポータルサイトでご確認ください。

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