導入編:Adobe の Creative Cloud アプリが更新されてから、CPU が異常に高負荷で Mac が使い物にならない(解決済み)

 おそらく 2015/11/24 以降のことだと思うのですが、Mac 上で動作する Adobe のCreative Cloud デスクトップアプリケーションが更新されてから、マシンに異常な高負荷がかかる現象が、環境によっては発生しているようです。

 残念ながら、まだ解決していないのですが、いま把握していることだけでも、とりあえずまとめておきます。

2015/12/12 追記(この問題は解決しました
 この問題に対応した Adobe の Creative Cloud デスクトップアプリケーションの新バージョンがリリースされました。

 メニューバーのから、右上の歯車アイコンメニューを開き、「環境設定...」で「アプリケーションのバージョン」が 3.4.2.187(以降)になっていれば、新バージョンがインストールされています。

Creative Cloud 3.4.2.187

 私は、検証の為に製品ページから落とし直して再インストールしましたが、放っておいても間もなく自動的にアップデートされると思います。

追記:と思いましたが、このホットフィックスは自動的にインストールされないようです。問題が発生していた人だけ、個別にインストールしてくれということでしょうかね。適用方法については、Adobe Japan から文書が出ていますので、そちらの手順に従ってください(後ほど正式なリリースになったようです)。

 問題が発生していた環境で、新パージョンが正常に動作することを確認しました。

 CPU やメモリに異常な高負荷がかかることもありません。

 また、ウチではキーチェーンが問題となっていましたが、フォーラムの書き込みを読むと、別の原因で高負荷がかかっていた環境でも正常に動くようになったようです。

 これで、おそらくほぼ全ての環境で、Creative Cloud デスクトップアプリケーションが正常に動作するようになったのではないでしょうか。

 思ったより早く解決しましたね。小耳に挟んだ話からすると、もうちょっと長引くかと思ってました。対応されたスタッフの方は、お疲れ様でした。

 やれやれ。

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追記:問題が解決した新バージョンがリリースされました

 冒頭に追記したように、問題が解決した新バージョン(3.4.2.187)がリリースされています。

 ですので、ここに書いてあるような対応を行う必要はありません。

 Creative Cloud デスクトップアプリケーションを入れ替えれば、この問題は解決します。

 ということで、ようやくこの記事もお役御免となりましたが、何かの役に立つこともあるかも知れないので、履歴としていちおう残しておきますね。

 以下、あくまでこのような問題がありました、という履歴としてご覧下さい。

どんな現象か

2015/12/02 追記
 いちおう、解決しました。追記にしては長過ぎるので、記事を分けています。

 この記事は、前提や経緯の説明としてご覧いただければ。

 どうして、この現象に気づいたのかというと、ウチの環境では昨日から急に Mac のファンが異常な回転をはじめて、ちょっと心配になるほど常時うるさかったからです。

 で、アクティビティモニタで確認したところ、なにやら「CCXProcess」と「CCLibrary」というプロセスの CPU 使用率が、ほぼ 100% に張り付いたまま、高負荷で動き続けていました。

CPU もメモリもヤバい

 よく見ると、使用メモリ量も、とんでもないことになっています。

 なんじゃこれは、ということで、ちょっと調べてみたところ、Adobe のフォーラムが引っかかりました。

 そうだよね、みんな困ってるよね(うんうん)。

 残念ながら、まだ解決には至っていないようですが、つい先日 Creative Cloud デスクトップアプリケーションが更新されたタイミングで現象が発生した模様。

 Adobe のアップデートって、こんなんばっかりだな......

2015/12/03 追記:
 Photoshop 等のアプリケーションを最新版にアップデートすると、今度は「CEPHtmlEngine(Helper)」というプロセスが常時高負荷(CPU使用率がほぼ100%)になってしまうことがあるようです。

 詳しくは、この記事や解決編の追記をご覧ください。

対応策は?

 さて、何か対応策があれば良いのですが、どうやら皆さん、2015/11/27 時点では打つ手無しのご様子。

 こちらのリリースノートには記載がありませんが、まず数日前に Creative Cloud アプリの 3.4.1.180 がリリースされ、(おそらくは)この問題を受けて、その後すぐに 3.4.1.181 がリリースされたようなのですが、最新版にアップデートしても効果なし。

ウチも、最新版でもダメでした
バージョンは、メニューバーのをクリック→表示されたウィンドウの右上にある歯車アイコンをクリック→「環境設定...」で確認できます

 中には、Creative Cloud 全体をインストールし直した方や、Mac OS X そのものまでクリーンインストールした方もいらっしゃるようなのですが、それでも問題が解決しないようです。

 自動更新は便利なのですが、こういう時に困っちゃいますよね。

回避してない回避策

 兎にも角にも、Creative Cloud アプリ群がインストールされているだけで Mac に異常な高負荷がかかってしまい、しかもバックグラウンドで動作しているプロセスが原因なので、Adobe 製品を特に使用しておらずともファンが回りまくってしまう為、うるさくて仕方ありません。

 困ったことに、問題のプロセスのどちらとも、殺してもすぐに復活してしまうので、こりゃもう Mac そのものを使ってらんないッスわぁ、というかなり致命的な状況なのですが、場合によっては多少マシになるかも知れないという程度の、効果は極めて限定的な、少し試した結果の場当たり的対応を、いちおう書いておきます。

 まず、Mac 上で動作している Photoshop や Illustrator のような Adobe 製のアプリケーションを全て終了します。

 バッテンを押して非表示にしただけでは十分ではありませんので、Dock メニュー等から終了を選んで、きちんとプロセス自体を終了させてください(ちなみに、メニューバーのCreative Cloud デスクトップアプリケーションは、どうやら起動しておいても、この問題にはあまり影響が無さそうですし、終了させてしまうと修正アップデートが配信された時に自動的に適用されなくなってしまうと思うので、アップデート情報を自力でチェックするのが難しい場合は起動したままにしておいた方が無難だと思います)。

 次に、「CCXProcess」と「CCLibrary」プロセスを、アクティビティモニタ等を使って終了します。「強制終了」ではなく、通常の「終了」で大丈夫です。

「強制終了」ではなく、通常の「終了」で大丈夫です

 その他の Adobe 系のバックグラウンドプロセスは、とりあえず殺さなくても大丈夫なようです。

 で、ですね。

「CCLibrary」の方は、一旦死んだ状態にしてしまえば、Adobe のアプリケーションを起動しない限りは、ほぼ自動復活しないようです。

 そして、「CCXProcess」の方は自動復活の条件を掴みきれていないのですが、一旦終了させたにも関わらずまた起動してしまう場合、もう一度終了してあげれば、しばらくは復活しないことが多いようです。

 要するに、 Adobe 製品を全て終了した後、「CCXProcess」と「CCLibrary」をアクティビティモニタ等で終了させて、その後は Adobe 製品に一切触らなければ、とりあえず Mac のファンが異常にうるさい状態は(運がよければ)回避できます。

 もちろん、再起動するまでの話ですので、Mac 自体を起動し直したら、都度「CCXProcess」と「CCLibrary」は終了してください(問題が解決した時に逆に問題となる可能性が高いので、自動 kill スクリプトを仕込んだりはしない方が良いと思います。手動でも、大した手間じゃありませんし)。

 まぁ、Adobe のアプリケーションが使えないと仕事にならない方には、なんの解決にもなりませんが、あのままだと他の作業も覚束ないので。

 全ての環境で上手く行くとは限りませんが、Adobe 製品が使えなくてもいいから、とにかく Mac 自体は使えないと困るという場合に、試してみてください。

 それから、もうひとつ。

 ジツは、確実に回避できる方法があります。

 それは......

 問題が解決するまで、当面 Adobe 製品は Windows で使う、という回避策です。

 はい、身も蓋もありませんね。

 失礼しました。

ご覧のように、Windows なら問題ありません
ただ、ウチの環境だと、まだ 2.3.0.151 なんですよね...(不穏)

2015/11/29 追記:ウチの Windows 機にも 3.4.1.181 が来たので、下に追記しました。

その他の回避策

2015/11/28 追記

 ご本人も仰っているように、あまりオススメはできませんが、「/Applications/Utilities/Adobe Creative Cloud/」配下に存在する「CCXProcess」や「CCLibrary」そのものをリネームすることにより、両者を強制的に実行できない状態にする対応が提案されています。

 提案者の sobamanju さんは「.app」拡張子を削除することで対応されたようですが、要するにリネームしてパスを変えてしまえば良いでしょう(例えば、逆に「.bak」を付け足すなど)。

 管理者権限が無いとリネームできませんので、sudo で mv してください。方法は何でも構いませんが、ターミナルでコマンドを叩くのが一番手っ取り早いかと。

 あまりオススメできる方法ではないので迷ったのですが、いちおう具体例も書いておきます。

 コピペせずに、自分で実際に確認しながらリネームしていただきたいのですが、まず「CCXProcess」と「CCLibrary」プロセスを終了した上でターミナルを開き、提案の通りにするのであれば、例えば以下のように実行します。

 CCLibrary
sudo mv /Applications/Utilities/Adobe\ Creative\ Cloud/CCLibrary/CCLibrary.app /Applications/Utilities/Adobe\ Creative\ Cloud/CCLibrary/CCLibrary
 CCXProcess
sudo mv /Applications/Utilities/Adobe\ Creative\ Cloud/CCXProcess/CCXProcess.app /Applications/Utilities/Adobe\ Creative\ Cloud/CCXProcess/CCXProcess

 パスに含まれる半角スペースを、バックスラッシュでエスケープすることをお忘れなく(日本語キーボードの場合、ALT (option) を押しながら delete キーの隣りの ¥ キーで入力できます)。

 実行するとパスワードを聞かれますので、自分のパスワードを入力してください(管理者権限が必要です)。

 この方法の何が良いかというと、とりあえず Mac で Adobe 製品を使えるようになることです。

 いや、元から使おうと思えば使えた訳ですが、使ってもファンの異常回転に悩まされずに済みます。

 ただし、もちろん関連する機能は利用できません(ライブラリの参照など)。

 また、次回のアップデート時などに、正常に動作するアプリケーションが配信されれば、しかるべき場所に再配置されるであろうと考えれば、当座はこの対応でも構わないのかも知れませんが、戻し忘れたり後々思わぬ問題の原因となる可能性もありますので、くれぐれも自己責任でどうぞ。

2015/11/30 追記
 この方法だと、Creative Cloud デスクトップアプリケーションから見えなくなるので、「あれ?環境が最新じゃない!」と判断してしまうのか、ご丁寧にも「CCXProcess」と「CCLibrary」を定期的にアップデートして復活してしまうケースがあるようです。

 本物の修正アップデートが来た時に直ぐに適用されるように、Creative Cloud デスクトップアプリケーション自体は起動しておいた方が良いと思いますので、復活されてしまったら、仕方なくリネームし直して対応しましょう。

その他の回避策:その2

2015/11/29 追記

 Mac 標準のファイルの圧縮を利用することで、ターミナルを使わずに問題を回避することに主眼を置いた記事を書かれている方がいらっしゃいます。

 ターミナルが苦手な方は、ご覧になってみると良いのではないでしょうか。

 詳しい内容については、リンク先の記事をご参照ください(ひとつ前の追記で触れたような形で既に対応済みだった為、憚りながらこちらでは未検証です。ご了承ください)。

日本のフォーラムの投稿

2015/11/30 追記

 日本のフォーラムにも、同様の問題について投稿されたようです。

 残念ながら、こちらも未解決ですが、いちおう追記しておきます。

2015/12/03 追記

 Adobe Japan のスタッフの方から、Creative Cloud デスクトップアプリケーションの一時的なアンインストールが提案されています。

 ただ、この対応は、要するに上で触れている問題のプロセスをリネームして強制的に起動できなくする対応と同じようなものですよね。

 ストレージの同期やクラウドサービスに支障が出る為、あくまで暫定的な回避策であるとのことです。

 また、根本的には問題が解決していない為、今度は CEPHtmlEngine(Helper)というプロセスが高負荷になってしまうことがあるようです。

2015/12/06 追記
 Adobe Japan からの暫定的な回答が文書になったようです。

 追加情報として、

(アンインストールする以外の対処として)Creative Cloudデスクトップアプリケーションからではなく、ご利用の各製品を起動後、ヘルプメニューからアップデートを行っていただくことで問題を回避することが可能です。

 とあるのですが、アンインストールしていない状態だと、Photoshop とかを起動したら CCLibrary 等が自動的に起ち上がってしまうような......

 ともあれ、問題が解決しない方はご覧になってみると良いのではないでしょうか。

 どうしても状況が改善しない場合は、一時的に CC デスクトップアプリケーションをアンインストールして、Photoshop など個別アプリケーションの更新は、しばらくヘルプメニューのアップデートから行う運用もアリかも知れません(もちろん、ライブラリ等のクラウド機能は使えませんし、アプリケーションのアップデートも自分で気をつける必要はありますが......)

2015/12/12 追記
 冒頭にも追記しましたが、念の為にここでも繰り返しておきます。

 Adobe の Creative Cloud デスクトップアプリケーションの新バージョンがリリースされて、この問題は解決しました。

 詳しくは、冒頭の追記をご覧ください。

Creative Cloud アプリは起動しておきましょう

2015/11/30 追記

 メニューバーのCreative Cloud デスクトップアプリケーションも、場合によっては終了しておいた方がいいかも的な記述をしていたのですが、それはあくまで何度殺しても高負荷のプロセスが復活してしまう状況の一時的な回避を目的とした文脈上でのことあり、どうやらこのアプリ自体は起動しておいてもあまり影響が無さそうなこと(高負荷になるのは別プロセスなので)、また、終了してしまうと修正アップデートが配信された時に自動的に適用されなくなってしまうと思われることから、基本的には起動したままにしておいた方が良いと思います。

 もし、何らかの問題があって終了(またはアンインストール)する場合は、アップデート情報を忘れずに自分でチェックするようにしましょう。

止まっている場所が分かりました

2015/12/01 追記

 冒頭に引用したフォーラムで、shimmyshack という方が仰っているように CCXProcess と CCLibrary は、どちらも node.js を起動しています(というか、これ Electron みたいですね)。

 が、中を覗いている暇が無かったので放置していたのですが、明日からさらに時間が取れなくなってしまう見込みなので、仕方なくさっきちょろっと見てみたところ、どちらも node-ProxyResolver の getRootCA という function を呼ぶところで止まっており、さらにその先で libProxyResolverMac というネイティブライブラリの SystemRootCA を呼んだところで固まっていることが分かりました。

(この呼び出しをスルーすると高負荷にならなくなるので、これが問題なのは間違いなさそう。注意:検証目的以外でスルーさせては絶対にいけません。El Capitan になって Rootless みたいな制限が増えたのが原因なのかなぁ? と思いましたが、どうやら違うようです)

 いちおう、フォーラムにも返信しておいたけど、でも、このくらいは Adobe の開発チームもとっくに把握していると思うんですよね。

 なので、特に解決が早くなることは無いような気もします。

 余計なお世話だったかも知れませんが、まぁ、もしかしたら少しは役に立つかも知れないので。

 これ以上はネイティブライブラリの世界なので、こちらではどうしようもありませんから、Adobe の開発チームの対応に期待しましょう。

2015/12/03 追記:
 キーチェーンが原因の場合は、おそらくここが問題で間違いないと思うのですが、Photoshop 等を最新版にアップデートした後に、CEPHtmlEngine(Helper)というプロセスも高負荷になってしまっている場合は、原因が異なる可能性があります。

 解決編の方に、もう少し詳しく追記しましたので、併せてそちらをご覧ください。

Windows の 3.4.1.181

2015/11/29 追記

 ウチの Windows 機にも、ようやく 3.4.1.181 が来ました。

 全ての環境で「そう」なのかは保証できませんが、Mac と同じような問題は発生しないようです。

右上をご覧いただくと分かるように、Windows でのスクショです
ご覧のように、異常に高負荷なプロセスは、特に見当たりません
ライブラリも、問題無く参照できています

 Mac と Windows を同程度に並行して使っている人は、やはり、しばらくは Windows の方で作業するのが、一番手っ取り早いかも知れません。

 普段は Mac しか使わないという向きも、このようなイザという時の為に BootCamp で Windows と Adobe 製品だけでもインストールして、すぐ使えるように設定しておくと、多少は安心できるかも。

いちおう、解決しました

2015/12/02 追記

 冒頭で触れたように、私の環境では、いちおう解決しました。

 追記にしては長過ぎるので、記事を分けています。詳しくは、そちらをどうぞ。

おわりに

 何か分かったら追記するつもりですが、私自身は、しばらく Adobe 製品は全て Windows で利用すると思うので、新しい情報が出てもすぐに反応できないかも知れません(笑)

 とりあえず、冒頭にあげた Adobe のフォーラムをチェックするといいんじゃないかと思います。

 というか、数日中にアップデートで解決して、この記事がマッタクの無意味と化すことを期待しているのですが......

 てか、Creative Cloud デスクトップアプリケーションって、ちょっとアップデートの度に問題起こり過ぎじゃないですかねぇ。

Creative Cloud デスクトップを最新の状態にしなくても Creative Cloud アプリケーションの最新のアップデートを取得できるようになりました。

 ということらしいので、今後は最悪、アップデートを手動でなんとか管理できるようになるといいですね。

 いや、もちろんそんなことしたくありませんが、将来的にまたこういう現象が発生してしまった時に、回避策がまるで無いよりは、多少はマシなので。

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